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法人が解散したときの役員退職給与
法人を解散する場合、解散日で一旦事業年度が終了し、翌日から新たな事業年度が始まります。
このとき、解散日までの事業年度を「解散事業年度」、それ以降の事業年度を「清算事業年度」といいます。
そして、最終的に清算結了をした日を含む事業年度を「残余財産確定の日を含む事業年度」といいます。
法人が解散すると「清算人」というものを定め、解散日以降は清算人が法人の解散事務を行うことになりますが、中小企業の場合は代表取締役であった人がそのまま清算人に就任することがほとんどです。
中小企業が解散する場合は借入金が多額にあって赤字で解散することが多いと思いますが、この借入金については債務免除をしてもらい、債務免除益を計上することが多いです。
そうすると、債務免除益に対して法人税が課税されてしまうので、欠損金等があれば別ですが、それがない場合には役員退職給与を支給する(したことにする)などして対応する損金を計上する必要があります。
あるいは、借入金も欠損金もないけれども不動産があり、これを退職金代わりに代表取締役名義にするとか、または本当に換価するといった場合に、不動産の譲渡益と対応する形で役員退職給与を計上するとことを検討します。そうしないと多額の税金が課される恐れがあるためです。
このとき、代表取締役であった人がそのまま清算人に就任するということは、同じ人が継続して事務を行うということですから、実質的に退職をしてないのではないか、よって、退職給与を損金計上しても否認されるのではないか、という疑問が生じます。
しかし、これは国税庁の質疑応答事例できちんと手当されていて、「解散後引き続き役員として清算事務に従事する者に支給する退職給与は退職手当として取り扱う」旨が公表されています。
所基通30-2(6)を参照してください。
液状化による固定資産税の減免
4月27日に施行された「地方税法の一部を改正する法律(地方税に関する震災特例法)」では、今回の震災で受けた被害に対して様々な税法の特例を規定していますが、液状化による固定資産の被害については特に何も規定されていません。
液状化による被害については、それぞれの地域や家屋によって被害の状況が異なり、震災特例法で一律に減免措置を設けることは適当でないと判断されたようです。
よって、液状化により固定資産に被害を受けた方は、個別に固定資産税の減免措置を受けることになります(地方税法367条)。
具体的には、各市区町村の固定資産税の窓口で相談することになります。
地方公共団体から支給された結婚祝い金等
若者の定住促進を図るため、地方公共団体が結婚祝い金や出産祝い金を支給するという政策を実施しているところがありますが、これらは所得税法上どのように取り扱われるのでしょうか。
まず、地方公共団体から支給されるのであるから非課税なのではないかという意見がありますが、非課税所得を規定している所得税法第9条にはそういう規定はありません。
この9条は限定列挙ですので、基本的にはここに規定がないと課税対象となります。
ですが、所得税法基本通達9-23では、社会通念上相当と認められる程度の祝い金には課税しないとしておりますので、これに当てはまれば課税対象から外れます。
次に、仮に上記通達に当てはまらないとしても、法人からの贈与は所得税法上は「一時所得」に該当し、「一時所得」は年間50万円までは課税されませんので、当該祝い金が50万円を超えなければ課税はありません。
(地方公共団体は法人です。)
地方公共団体からの祝い金が年間50万円を超えることはほぼないと思いますので、結果として地方公共団体から支給を受ける祝い金に課税されることはほとんどなさそうです。
贈与税の税率
平成23年度の税制改正法案は未だ成立しておりませんが,予定では,平成23年1月1日以後に行われる贈与については贈与税率が改正されます。
具体的には,これまでの相続税法(贈与税は相続税法に規定されています。)では,贈与税の税率テーブルは1つしか規定されていませんが,今回の改正法案により,「(その年の1月1日において)20歳以上の者が直系尊属から贈与を受けた場合」における税率と,それ以外の贈与に対して適用される税率の,2つの税率テーブルが設けられる予定となっています。
そして,両方の税率テーブルとも,「平成23年1月1日~同12月31日」の贈与については,新旧贈与税率を選択適用できることとされています。
では,どちらの税率を適用した方が有利になるかといいますと,「20歳以上の者が直系尊属から贈与を受けた場合」には,基礎控除額を含む贈与財産が8,410万円(8,300万円+110万円)を超える場合には,旧税率を適用した方が有利となります。
一方,それ以外の贈与については,贈与財産が3,610万円(3,500万円+110万円)を超える場合には,旧税率を適用した方が有利となります。
住宅を建替え中の固定資産税
住宅建替え中の土地の固定資産税につき、住宅用地の特例が適用されるか否かで最高裁がその判断基準を示しました(平成23年3月25日最高裁第二小法廷判決)。
判決によると、工事中の土地は原則として固定資産税等の軽減措置である住宅用地の特例が適用されないが、
次の要件を満たす場合には、同特例を適用できるとしている。
①前年度の賦課期日において住宅用地であった
②建替え前の住宅の敷地と同一の敷地で行われる
③建替え前の住宅の所有者と同一の者が建替え後の翌年度の賦課期日における住宅の所有者である
④当該年度の賦課期日現在、住宅の新築工事に着手している
⑤住宅の新築工事が当該年度の翌年度における賦課期日までに完了している
実務では、建替え期間が1年以上にわたる場合には予め都税事務所等に出向き、固定資産税の担当官に確認することが重要です。