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マンション管理組合でも申告が必要になる場合があります。

2010-09-06(月) 20:21:15

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区分所有マンションは区分所有者全員で管理組合を構成しなければなりません。

このとき、一般的には管理組合は法人格を持たない 「人格のない社団」 である場合が多いのですが、区分所有法は 「管理組合法人」 を設立することを認めています。

そして、どちらの場合も収益事業を営んでいる場合には税金の申告が必要になるのですが、管理組合が申告しなければならなくなる一番多いケースは駐車場を外部の人に賃貸している場合です。

マンションの駐車場を利用している人が区分所有者だけであれば問題ないのですが、空きが出て区分所有者に借りる人がいない場合、近隣の区分所有者以外の人に賃貸する場合があります。

そうすると、その区画だけの収入ではなく、他の区画の駐車場収入を含めて全体が申告の対象となります

例えば、10台駐車場のあるマンションで、その全てを区分所有者が利用しているのであれば申告は必要ありませんが、1台でも区分所有者以外の外部の人に賃貸すると、10台分全ての収入が申告の対象となります。

1台分だけ申告すれば良い、ということにはならないので注意が必要です。

駐車場に空きがあり、管理費補てんのために外部に賃貸する場合には、このような課税の問題に留意する必要があります。

社長借入金がある会社でそのまま相続が発生すると残された家族が大変なことになります。

2010-09-03(金) 18:34:58

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中小企業では金融機関からの融資が容易でない場合が多く、仕方なく社長が会社に資金を貸し付けることが多いのですが、これが多額に残ったまま社長にもしものことがあると、残された家族は大変なことになります。

会社の決算書に記載されている社長からの借入金は、社長から見れば貸付金です。

すなわち資産です。これは立派な相続財産です。

社長が会社にお金を貸し付けているということは、たいていは会社の営業成績が悪く、会社の株価評価は低いはずです。にもかかわらず、社長借入金の全額が相続財産です。

しかも、会社の営業成績が悪いのですから、返済の目処は当然立ちません。

このような状況で相続が発生すると、ほとんど回収できない貸付金に対して相続税が課税され、残された家族は納税資金不足に陥ります。

よって、社長借入金はそのまま放置しておくと大変なことになります。

ではどうすれば良いのかというと、以下のような解決策が考えられます。

①役員報酬を減額して、借入金の返済に充当する。

 例えば、毎月100万円の役員報酬をとっていたのであれば、役員報酬を50万円に減額して、別途50万円を借入

 金の返済として社長に支払います。

 そうすれば手取りは変わらず、源泉所得税や社会保険料を減らすこともできます。

②債務免除益を計上する。

 どうせ回収できない貸付金であるならば、思い切って債務免除してしまうこともできます。

 債務免除をすると会社側で特別利益を計上する必要がありますが、これまでの欠損金が多額にある場合など

 は、結果として法人税は課税されません。

③デッド・エクイティ・スワップをする。

 会計上、社長借入金を資本金に振り替えてしまう方法です。

 社長の貸付金という財産が株式に変わりますが、評価額は低いことが多いので相続税対策になります。

④不動産を社長が買い取る。

 会社で所有している不動産がある場合には、借入金の返済にこれを充当する方法です。

上記のどの方法も一長一短がありますので、実行には顧問税理士との相談が必要です。

 

贈与でもらった不動産を未登記で7年経過すれば贈与税は回避できる!?

2010-09-02(木) 17:32:03

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贈与による財産の取得の時期は、書面によるものは契約効力発生の時に、書面によらないものについてはその履行の時に贈与があったこととされています。

ただし、その贈与の時期が明確でないときは、特に反証のない限り、財産の登記があった時に贈与があったものとして取り扱われます。

では、次のような場合、贈与税は回避できるでしょうか?

Aさんは7年前に父から自宅とその敷地を贈与により取得し、その内容を公正証書にしてずっと保管してきました。本来であれば贈与により取得した年の翌年3月15日までに贈与税の申告をしなければならないのですが、登記名義人を変更しなければ税務署はわかるまいと思い、名義変更はしませんでした。

そして7年後、課税の時効が成立したと思い、父からAさんへ登記名義人の変更を行いました。

(租税債務の時効は最長で7年です。)

Aさんのロジックは、「公正証書という書面を残しているのだから、贈与契約の効力発生時はあくまでも公正証書を作成した時である。不動産登記は義務ではないのだから名義変更をしなかったことに問題はない。だから贈与税を課税することはできない。」 というものでした。

はたしてどうか?

税務署は、不動産の名義変更を行ったときが贈与のときであるとして当然に課税してきます。

Aさんは争います。

そして、国税不服審判所は次のように裁決しました。

「本件公正証書の作成目的は租税回避にあり、それ以外に特段の必要性がなかったものと推認され(中省略)、実態の伴わない形式的文書にすぎず、本件公正証書によって贈与が成立したとは認めることはできない」

当然と言えば当然です。

これが認められればみんなやります。

しかし、次のようなケースは課税されずに済みました。

亡きBさんの相続税の申告に関し税務調査がありました。

調査を進めていくなかで、亡きBさんが10年前に相続人Cさんに現金5,000万円を贈与していることが発覚しました。Cさんはその現金で不動産を購入し、その名義はCさんで登記しました。

が、Cさんは贈与税の申告はしていませんでした。

税務署は何とかして課税できないものか色々言ってきます。

現金贈与は書面がないから贈与は実行されていない、よってその現金(預金)は亡きBさんの名義預金だ、よって今回の相続税の課税対象だ。

あるいは、

名義預金で不動産を購入したのだからその不動産は登記上はCさんでも本来の所有者はBさんだ、よって今回の相続税の課税対象だ。

更には、

その現金は贈与ではなくて貸付金だ、よって今回の相続税の課税対象だ。

しかし、最後は税務署は諦めました。

租税債務の時効は7年ですから、贈与税を課税するためには10年前に贈与があったのではなく、その後に贈与があったことを税務署は立証しないとなりませんが、きちんと登記されているのですからそれは無理です。

次に、相続税で課税しようとすると、贈与した現金は実は贈与ではなく貸付金であったと立証しなければなりませんが、他の状況から当事者同士に返済する意思があったとは思えない事実がありましたのでそれも無理でした。

結局、何のおとがめなしです。

よって、

「贈与でもらった不動産を未登記だと7年経過しても贈与税は回避できない。」ですが、

「贈与でもらった不動産を登記して7年経過すれば贈与税を回避できる。」場合もある、と言えそうです。

でも皆さんきちんと申告はしましょう。

長崎年金訴訟のおかげで税金が還付されます。

2010-09-01(水) 18:44:59

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遺族が年金形式で生命保険金を受け取る場合、まずは相続発生時に今後受け取る年金総額の一定額に対して相続税が課税され、そしてその後、毎年受け取る年金に対して今度は所得税が課税されます。

これはおかしいのではないか?と長崎の主婦が提訴し、

最高裁は今年7月6日に 「これは二重課税に該当する」 として国側敗訴の判決を下しました。

この判決を受けて国税庁は、同じような事例でこれまでに所得税を納め過ぎた人については、請求があれば還付するとホームページなどで告知しています。

そして注目すべきは還付対象とする期間です。

現行の国税通則法では国が税金の還付をすることができる期間は5年前までと決まっているのですが、今回の判決を受けて野田財務大臣は以下のように述べています。

「5年を超える部分の納税の救済については、これは制度上の対応が必要になると思います。法的な措置が必要なのか、政令改正で済むのか、これはよく子細に検討させていただきたいと思いますけれども、関係者の皆様にご迷惑をかけないように、これも対応をしていきたいと思います。」

つまり、法を改正してでも還付すると述べたわけです。

これはかなり重要な発言です。

そもそも税法になぜ除斥期間が定められているかというと、いつまでも税金還付の請求(これを「更正の請求」といいます。)を受け付けていては、租税債権が確定せず、法的安定性がはかられないからです。

にも関わらず上述のように発言した財務大臣の真意はどこにあるのか、言わずもがな、という気がします。

いずれにしても、国が返してくれるというのですから、該当する方はきちっと更正の請求をして税金を還付してもらいましょう。

法人設立を司法書士に最初に相談すると損をします。

2010-08-31(火) 19:11:17

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起業する人がまず最初に判断しなければならないのが、個人事業でスタートした方が良いのか法人でスタートした方が良いのかという問題。

答えはもちろん、事業の内容や規模、最初に融資を希望するのか否かなど、ケースバイケースで一概にどちらが有利ということは言えません。

税金だけが判断基準ではありませんが、法人であれば法人税が課税され、個人事業であれば所得税が課税されるわけですから、この税率と課税構造の違いも当然無視できません。

そこで、一つの判断材料として消費税を基準にする考え方をご紹介します。

一般的にはあまり知られていませんが、その年度に消費税が課税されるか否かは、2年前の売上が1,000万円を超えているかどうかにより判断します。

例えば、平成20年度の売上が1,000万円以下であったならば、平成22年度の売上がどんなに多くても消費税は課税されません。

逆に、平成20年度の売上が1,000万円を超えていれば、平成22年度の売上がどんなに小さくても消費税が課税されます。

では、2年前の売上がない場合はどうなるでしょう?

起業した年とその翌年は2年前の売上という概念が成り立ちません。

そこで、消費税法では起業した初年度と2年目は消費税を納税する義務を免除しています(法人の場合は資本金1,000万円未満の場合に限る)。

ということは、最初起業するときは個人事業でスタートして2年間の消費税免除の特典を享受し、その後、法人化して更に2年間の消費税免除を受ければ、合計4年間も消費税を納税しなくて良いことになります。

この辺りの税知識をきちんと持った司法書士であれば問題ありませんが、あまり税が得意でない司法書士ですと何も考えずに法人設立を勧められることもあるそうですので、注意が必要です。